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土 | 9:00~13:00 (受付時間 8:45~12:45) |
14:00~17:00 (受付時間 13:45~16:45) |
日・祝祭日 | 休 診 | 休 診 |
※ はじめて受診される方は、必ず保険証をお持ちください(保険証をお持ちいただかないと、自費での診療になります)
※ 1ヶ月毎に保険証を確認をしておりますので、月が替わった最初の受診の際も、保険証をお持ち下さい。
診療科目
内 科
内科疾患全般 / 生活習慣病(糖尿病 etc) / 花粉症治療 / 各種検診(市委託検診) / 禁煙指導
[生活習慣病]
高血圧
動脈硬化などで全身の血管が固くなることで血圧が高くなります。驚くべきことに血圧が200以上でも無症状の方もいますが、頭痛・肩こりや胸痛がでることがあります。血圧160/85以上であれば治療を開始します。降圧剤を1~2剤処方します。最近は合剤もあり薬の種類は少なくてすむようになりました。
糖尿病
だるさ・のどの渇きが出ますが、サイレントキラーと言われる如くに知らない間に全身の動脈硬化が進み、心臓・脳疾患などで突然に発症することもあります。尿に糖が出ることが病名の由来ですが、採血して血糖とHbA1cを目安に治療します。基本的には食事・運動療法も行いながら血糖降下剤の内服を行います。インシュリンを使う方もいますが、昔と比べてインシュリンは一日1回の方法もあり使いやすくなっています。
高脂血症
血液中の脂質が過剰に増加している状態です。過剰なコレステロールや中性脂肪は動脈硬化の大きな原因となり、心臓病や脳疾患を引き起こします。しかし女性は閉経などでホルモンのバランスが崩れて自然にコレステロールが高くなりますので、コレステロールが高いというだけでは治療の対象にはなりません。高血圧や糖尿病の有無によって治療の目安が変わってきます。
[一般的な病気]
急性上気道炎(風邪といわれるもの)
胃腸炎
ウィルス感染などによって胃や腸に炎症をおこすと、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・発熱を起こします。原因となるものは乳幼児に多いロタウィルス、名前のよく知られたノロウィルスなどがあります。薬をのんで、水分を十分にとり、病状が落ち着くまでは消化の良いものを食べるしかありません。ただし腹痛で来院される方には、虫垂炎・便秘・胆石症・膵炎・尿管結石などの様々な病気があり得るため、詳しい診察と検査が必要になります。
頭痛
ズキズキからしめつけられるような感じなど、また頭全体から前額など特定部位のみなど、さらに頭が割れそうなほどひどいものからなんとなく痛いなど。痛みの様子や痛みの出る場所、痛みの強さも様々です。脳腫瘍など本当に深刻な原因による頭痛は1%以下であり、頭のMRIをとる必要性はほとんどありません。通常は痛み止め内服の対症療法を行いますが、痛み止めも合わないもの、効かないものがあり、調整が必要です。片頭痛や三叉神経痛など特殊な頭痛では、その疾患しか効かない頭痛薬を使わなければならないため、最初の診断が重要になります。
インフルエンザ
[脳神経疾患]
脳梗塞
脳の細動脈に血栓などがつまって脳細胞が壊死する病気です。以前に多かった脳出血は減少し、脳血管疾患としては脳梗塞が増加しています。手足のしびれや感覚の低下、ひどければ手足の運動障害から半身麻痺までに至ります。脳梗塞の部位によっては言語障害もあり、重症例では意識障害や昏睡になります。急性期には抗血栓療法、脳保護療法などを専門病院で行います。慢性期や麻痺などの後遺症が残った状態で安定していれば、クリニックでも投薬など可能です。再発を防ぐために血液をサラサラにして血栓を作らないようにすることが重要であり、抗血小板薬などを処方します。
認知症
軽度の物忘れから始まり、食事をしたかどうかなどの記憶障害に陥る病気です。脳血管型のものは高血圧や脳卒中後の方がかかり、物忘れはあるものの人格は最期まで保たれます。アルツハイマー型では大脳が萎縮してしまい、最期はトイレの使用や服を着るなどの日常行動ができなくなります。病気を治す薬はなく、進行を抑える薬のみが使えます。
[循環器疾患]
狭心症・心筋梗塞
胸が痛い・しめつけられる訴えがある時にまず第1に考える病気ですが、胃が痛い、ムカムカするなど心臓が原因とは思えない症状や、全く無症状で心電図で異常が見つかることもあります。心臓カテーテル検査で冠動脈(心臓を栄養する血管)が狭くなっていたり、つまっていることを確認しますが、最近では心臓CTで負担少なく診断できる方法も開発されています。
不整脈
[呼吸器疾患]
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
肺の奥の細かい気管支が狭くなって息切れ・呼吸苦がおきる状態です。病状によって肺気腫と慢性気管支炎に分かれますが、両者が重なっている場合もあります。COPDといえば肺気腫の方が主になります。肺気腫では息切れが初期の症状であり、ひどくなると呼吸が苦しくなり、重症化すると酸素を常に使わなければならなくなります。末梢気腔の拡大と肺胞壁の破壊がおきている状態です。多くは長年のタバコの吸いすぎが原因です。一度傷んだ肺は回復しないため、内服も含めてこれ以上悪化しないような治療を行います。慢性気管支では連日の咳・痰が数か月続く状態で冬場に特にひどくなる慢性の気管支の炎症であり、抗生物質と痰切り薬の長期的な投与が必要になります。
喘息
発作的に喘鳴や咳が出て呼吸が苦しくなる慢性的な病気です。完治することも多いので気長な治療が必要ですが、管理が悪いと死につながることがある恐い病気でもあります。発作時の治療としては気管支拡張剤の吸入やテープの使用が一般的です。ひどい発作では点滴をすることもあります。しかし発作を頻回に繰り返して、そのたびに治療を受けるのは苦しいことであり、発作を防ぐことが最も重要であり、毎日定期的に薬を使う必要があります。飲み薬としては気管支拡張剤と抗アレルギー剤を使います。吸入としては、ステロイド、長時間作用型気管支拡張剤と抗アレルギー剤があります。しかし、この組み合わせがなかなか難しく、ガイドラインでは6歳以上で軽症以上の患者さんに対しては吸入ステロイド薬を中心にして、他の薬を併用することがすすめられています。飲み薬と違って吸入ならばステロイドは副作用がありませんので、我々も積極的に吸入ステロイドを使っています。新たに気管支拡張剤とステロイドが一緒になった吸入も使えるようになっています。風邪をきっかけに喘息は悪化するので、日頃からの健康に注意することも大切です。定期的な外来通院を行っていれば、コントロール良好となり、楽な呼吸のできる日常生活が送れるはずです。当院では院長の赤松医師が呼吸器専門医であり、喘息の状態に応じて適切な治療を行います。
肺炎
[消化器疾患]
胃潰瘍・胃炎
繰り返す胃部痛や食欲不振があればこの病気をおこしている可能性があります。食べ過ぎやストレスが誘引となります。本来ならば胃カメラで病状を確認するものですが、投薬で良くなればこの病気ということがわかります。病状改善しないならば胃カメラを提携先の病院で行います。ガスターなどのH2ブロッカーやプロトンポンプ阻害薬(PPI)を、胃粘膜防御因子増強剤と併用してお出しします。これらの薬の効果が出るまでは胃痛止めものみます。
逆流性食道炎
胸やけがある場合にはまず第1にこの病気を考えます。胃酸が食道に逆流して症状がおきます。本来ならば胃カメラで食道の炎症の様子を確認するものですが、投薬で良くなればこの病気ということがわかります。胸やけは最も一般的ですが、胸痛や咳をおこすこともあります。プロトンポンプ阻害薬(PPI)が最も効果的な薬です。肥満や便秘は腹圧を上昇させて逆流をおこしやすくするので、生活習慣の改善もこの病気の治療の重要なポイントです。
炎症性腸疾患
便に血が混じったり、腹痛などの症状が出ます。便秘や胃腸炎と自己判断して長期間診断がつかないで過ごしてしまうことも多いようです。大腸ファイバーを行い、実際に大腸の粘膜の組織をとって顕微鏡でみなければ最終診断はつきません。潰瘍性大腸炎やクローン病など難病であれば専門病院で治療を行います。
[肝臓疾患]
ウィルス肝炎
肝炎ウィルスが感染者からの唾液や血液を通して体内に入り込むことによって感染します。将来的に肝硬変や肝癌を引き起こすB型肝炎とC型肝炎が問題です。肝機能が悪化した時にはだるさ・食欲不振などの症状が出ますが、無症状の方も多く、感染に気付かない間に慢性化してしまうこともあります。肝保護剤などの投与をしますが、根本的にはウィルスを抑えるインターフェロン治療が必要です。
[代謝疾患]
痛風
プリン体と呼ばれる物質の代謝障害で、産生された尿酸が体内で高くなる高尿酸血症の状態でおこります。
突然に足の親指のつけ根や足の関節が赤く腫れて痛くなります。治療は痛み止めと尿酸を下げる薬を使います。プリン体は肉類・豆類に多く含まれ、アルコールではビールに多いので、食事内容に注意することでも尿酸値を下げることができます。
甲状腺疾患
[耳鼻科的疾患]
アレルギー性鼻炎(花粉症)
蓄膿症(慢性副鼻腔炎)
鼻腔の周りにある多数の空洞の副鼻腔に膿がたまった状態です。細菌やウィルスの感染でおき、鼻づまり、膿性鼻汁、頭痛をおこします。抗生物質と炎症止めの長期間の内服が必要になります。
[眼科的疾患]
結膜炎
眼アレルギー
白内障・緑内障や糖尿病性網膜症は眼科を紹介します
[その他の疾患]
前立腺肥大症
膀胱炎
小児科
検診 / 急性疾患 / 各種予防接種
[子供の感染症]
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
おたふくウイルスの飛沫感染によっておきます。潜伏期間は14~21日。伝染力はかなりありますが、はしかや水ぼうそうほどではありません。4歳から8歳までにうつることが多く、この時期ならば順調に治る場合がほとんどです。8歳以上になると重くなることがあります。耳下腺が前触れなしに腫れます。発熱・頭痛・食欲不振などの症状の後に腫れることもあります。耳たぶの下からあごの方にかけて腫れ、境目ははっきりしません。顎下腺や舌下腺も腫れることがあります。両側とも腫れる場合がほぼ半数です。片方だけでも免疫ができますから、後になってもう一方の「おたふくかぜ」になることはありません。しかし数日ずれて反対側の耳下腺が腫れる場合がたまにみられます。この脹れは押すと痛がり、口を開けたり物をかむとさらに痛みます。発病してから2~3日目がピークで5~7日でしだいに引きます。熱が出るとは限りませんが、出た場合には2、3日続くこともあります。 髄膜炎や脳炎が他のウイルス感染症よりずっと起きやすい点が重要で、熱が続いて頭痛・嘔吐が起きた時には要注意です。進行すればけいれん・意識障害が起きます。また思春期以後の男子に精巣炎(こうがん炎)を起こすことがあります。不妊症になると長い間信じられていましたが、通常は片側なので不妊になることはまれとのことです。また、まれに難聴をおこすことがあり難治性です。 耳下腺(顎下腺・舌下腺)の腫れが出現してから5日を経過し、耳の下の脹れが引けば登園(校)ができます。 病院では熱や痛みをおさえる薬を処方します。 脹れがひどく熱のある間は安静にして下さい。冷やすと痛みが和らぎます。力を入れてかむと痛みが増しますので、すぐに飲み込むことのできる食品が適しています。また唾液の分泌を促す高蛋白質の食品や酸味の強いもの、また刺激物は避けた方が良いでしょう
水痘(みずぼうそう)
水痘-帯状疱疹ウイルスによる伝染病です。かぜと同じで飛沫感染します。感染力が強く、幼稚園・学校ではもちろんのこと、人ごみの中で感染することも珍しくありません。家庭内ではまだかかっていない人の約90%がうつります。母親からの免疫が移行しにくいので新生児でもかかります。 潜伏期は14日。米粒から小豆大の赤い発疹が胸や腹に突然現れます。熱も数日出ることがあります。発疹はいっぺんには出ずにいろいろな段階が混在し、腹・胸・背中から手足へ広がります。しだいにもりあがり、水疱になってまもなくつぶれ、かさぶたを作ってほぼ1週間で治ります。全部の発疹がかさぶたになれば登園(校)できます。学校伝染病に指定されています。合併症としては脳炎・髄膜炎などがあり、意識障害・けいれん・嘔吐などがおきた場合には入院が必要になります。 病院ではのみ薬と軟膏をお出しします。症状が軽い場合にはかゆみ止めの抗アレルギー剤と軟膏のみですが、症状の強い時は抗ウイルス剤をのみます。しかし乳児では薬の副作用を考えて、抗ウイルス剤は使わないことがあります。軟膏は上から発疹を押さえるような感じでつけて下さい。1日に何回でも、また前につけた部分に重ねてかまいません。 他の子にうつさないように完治するまでは原則として外出しないで下さい。感染力は発疹が出た日とその前日が特に強く、かさぶたが乾くまであります。 アスピリン系の解熱剤(バファリンなど)は危険ですので、市販の解熱剤を使う場合にはご注意下さい。
溶連菌感染症
溶連菌が原因で発熱と発疹が出る感染症です。溶連菌とは溶血性連鎖球菌の略で、血液を溶かす毒素をもち、鎖状に一列に並ぶ習性のある球状の細菌という意味です。 突然に熱が出て、のどの痛みを訴えます。吐いたり、おなかが痛くなる場合もあります。発熱から1~3日たって細かい発疹が時には全身、多くの場合は下腹・手足に出て、かゆみを訴えます。扁桃腺は腫れて膿(うみ)が出ることがあります。舌が赤くブツブツして、イチゴに似ている状態になることがあり、苺舌と呼びます。 初期に適切な抗生物質をのめば、1~2日で熱は下がり、登園(校)できるようになります。しかし完全によくなるまで薬をきちんとのませて下さい。小さいご兄弟がいらっしゃる場合には、家庭内での感染を防ぐために、予防薬をのんで頂くことがあります。 気をつけなければならないのは回復期におきる腎炎とアレルギー性紫斑病です。一見なおったように見える頃、頭痛や食欲不振、むくみ、血尿などがおきた場合には腎炎の疑いがあります。また下腿に出血斑が出ればアレルギー性紫斑病の可能性があり、この時もまた腎炎をおこす恐れがあります。このような症状がなくても早期発見のために、尿の検査を受けて頂きます。治ってから2週間から1ヶ月あとに検査をしますので、お渡しする容器に朝起床時の尿をとってお持ち頂き、窓口にお出し下さい。この時はご家族の方どなたでも結構で、患者さんがいらっしゃる必要はありません。すぐに検査結果が出ますので様子をお話します。
咽頭結膜熱(プール熱)
夏にプールを介して学童の間に流行するのでプール熱と呼ばれます。プールに入らなくても通常のかぜと同じで飛沫感染でもうつります。アデノウイルスが原因です。 5~7日の潜伏期の後に39度以上の急な発熱が3~5日続きます。扁桃腺が腫れて、のどの痛みが強く、目も赤くなります。頭痛や吐き気なども出ることがあります。しかし熱が先に出て結膜炎が同時に出ない場合には、何日かたたないと診断できないこともあります。 病院では熱やのどの痛みをおさえる薬をお出しします。目には抗生物質やステロイドの点眼薬を使うこともあります。
ヘルパンギーナ
夏かぜの一種です。コクサッキーA群ウイルスが原因です。乳幼児がかかりやすく、口腔内粘膜に小さい水疱をつくるのが特徴です。飛沫による感染と便からの感染の二経路があり、かなり長い間伝染力があります。 突然に熱が出て2~3日は下がりません。また咳・鼻水はほとんどみられません。口蓋垂(のどちんこ)の根元に小さな水疱ができ、まもなく破れてアフタ(浅い潰瘍)になります。のみ込む時に痛みがあり食欲はあっても物を食べたがりませんので、なるべく口当たりの良い食事にして下さい。 病院では熱やのどの痛みをおさえる薬をお出しします。 感染力は強いので、2~4日の潜伏期の後に兄弟のどなたかが熱を出せば、同じ病気の可能性があります。ひと夏のうちに2回かかる場合もみられます。
手足口病
手・足・口などに発疹ができるので、この名前がついています。コクサッキーA16型、エンテロ71型、コクサッキーA10型など複数のウイルスが原因になります。 潜伏期は3~7日。手足に発疹が出て感染に気づきます。発疹は小さな水ぶくれ(水疱)で、手・足・膝・肘あるいはお尻に出ます。手・足・口の全部に出るとは限りません。口の中にはアフタ様の粘膜疹ができて痛がり、よだれが多くなり食べたがらなくなります。熱は微熱程度で年少者に多く、1~2日で平熱となります。2011年に流行したものは発疹が大きく、手・足・口だけでなく全身に発疹が出たりしたので水痘やとびひと区別がつきにくいものでした。 病院では、熱やのどの痛みがあれば、その薬を処方します。 のどが痛くて食べられない時には、口当たりの良い食品、つまり、軟らかく、熱くなく、味の薄いものを与えます。冷たいものは楽なようで、冷やした牛乳、ヨーグルト、アイスクリームなどはなんとか食べられるようです。脱水症にならないよう、水分の補給には気をつけて下さい。
伝染性紅斑(りんご病)
正式名称は伝染性紅斑と言います。両方のホッペタがりんごのように赤くなるのでりんご病と呼ばれています。太ももや腕に赤い斑点やまだら模様ができます。熱は出ませんが、頬がほてったり少しかゆくなることがあります。一応はうつります(伝染性)が、伝染力は弱いですし、頬が赤くなった時にはすでにうつす時期を過ぎています。感染しても発病しない子もたくさんおり(感染しても頬が赤くならない子がいる)、この病気にかかっても登園(校)はできます。しかし頬があまり赤いなら1~2日は休む方が良いでしょう。日焼けすると赤みが強くなることがありますので、長袖を着たり、外遊びを控えるなど注意しましょう。自然に治りますが、かゆみが強い時はかゆみ止めを処方します。
突発性発疹(突発疹、とっぱつしん)
生まれて初めて高い熱を出したら、この病気の可能性があります。4ヶ月から1歳までの小児がかかりますが、生後2ヶ月未満や2歳以上ではまれで、生後6ヶ月ごろに最もかかりやすくなります。たいていは一生に1回だけ。熱の最初の日に診断をつけるのはまず不可能で、2日目には口腔内の所見から発疹の出現を予測できることもあります。 かかり始めは突然に熱が出ます。39度を越えてしまうこともしばしばですが、高熱の割には元気です。せきや鼻水はない場合が多く、あっても軽度です。時には下痢・嘔吐・食欲不振や不機嫌になることがあります。熱は通常はまる3日間続き、下がる途中か、下がってから発疹が出れば診断が確定します。淡紅色のこまかい発疹が主に体幹に出て、多ければ顔・首・手足にまで広がります。2日か長くても3日で消えます。 熱のある間は静かにさせて、水分を十分に与えて下さい。病院では不機嫌な症状に対して安定剤などのシロップを処方します。38.5度以上の高熱で不機嫌な場合は解熱の坐薬を使って構いません。発疹は通常はかゆみも軽いため治療は必要ありません。 なお熱が3日間続くことから風疹の呼称の「三日ばしか」と混同される場合がありますが、全く別の病気です。
髄膜炎
脳や脊髄の表面を覆っている髄膜にウィルスや細菌が感染して発症します。新生児や乳児に多くみられますが成人でもおこり、それぞれ起因菌が異なります。新生児期にはB型連鎖球菌・大腸菌・リステリア、乳児期から幼児期にはインフルエンザ桿菌b型(Hib)・肺炎球菌が原因菌であり、髄膜炎菌(ナイセリア)は全ての年齢で関与します。ウィルス感染では無菌性髄膜炎と呼び、熱は出ますが1週間ぐらいで治癒して後遺症はほとんどみられません。細菌による化膿性髄膜炎では、かぜ様の軽い症状から始まり、全身状態が急速に悪化し、高熱・頭痛をきたし、けいれん・意識障害・嘔吐などをおこします。髄膜炎が疑われれば基本的には入院が必要であり、腰椎穿刺で髄液を採取して診断をつけます。症状に応じて輸液や抗生剤で治療しますが、化膿性髄膜炎では3割が死亡し後遺症も30%近くに残る恐い病気です。2008年12月からHibワクチン、さらに肺炎球菌ワクチン(プレベナ)の予防接種ができるようになり、今後は子供の髄膜炎の発症抑制が期待されている。
帯状疱疹
水痘(みずぼうそう)に一度かかったことのある子(大人も)が、何年かたって再発したものです。水痘ウイルスが原因で、最初にかかった水痘のあとにからだの中で生き残ったウイルスが再び活動して症状を出します。水痘では全身に発疹が出ますが、この病気では一部の神経に沿って発症し、左右のからだの片側にだけ発疹が出ます。他の人からうつったのではありませんが、他の人にうつります。うつされた人は水痘として発症します。 小さなブツブツが一部の神経に沿って出てきます。例えば肋間神経に沿って、片側の胸から背中にかけて横に帯状に発疹が広がります。大人はとても痛がり、皮膚症状が治ってからも痛みが続きます(帯状疱疹後疼痛)が、子供はあまり痛がりません。痛がゆいと訴えることはあります。1週間ぐらいでかさぶたになって治ります。 病院では痛み止めと軟膏をお出しします。抗ウイルス剤を使うこともあります。
ヘルペス性歯肉口内炎
単純ヘルペスウイルス(I型)が原因です。6ヶ月~3歳頃にかかります。初感染で症状が出るものは一部ですが、そのうちで歯肉口内炎は口唇ヘルペスと並んでヘルペスウイルス感染の大部分をしめます。 38度以上の高熱(しばしば39度以上)が続きます。歯肉が赤く腫れて出血することがあります。口の内や舌に水疱ができ、すぐに水疱は破れて白いくぼみ(アフタ)になります。口の中の痛みが強く、よだれが出て食欲が落ちます。治るまで10日前後かかります。 病院では痛み止めと解熱剤をお出しします。経口摂取できなければ点滴が必要になることもあります。 けいれんや意識がないなどの症状はヘルペス脳炎が考えられますので、救急車で入院が必要になります。
伝染性単核症
EBウイルスが原因であり、なかなか下がらない熱発に対しての検査をしてようやく判明するような特殊な感染症です。日本では幼児~20歳前後の若者の7割ほどが感染し、症状が出ないまま終わることが多いようです。EBウィルスへの初感染で病気は発症します。昔はテニスの松岡修造選手(現スポーツ解説者)もかかり一時プレーができませんでした。 潜伏期間は2~8週。38度以上の発熱、だるさ、頚部リンパ節腫大、のどの痛みが主症状で、熱は1~3週続きます。肝臓が脹れて、採血で肝機能異常すなわちGOT・GPTの値が高くなります。血液中で白血球も増加し、その内の単核球というものが特に増えるので、単核(球)症と呼ばれます。 特効薬はなく、病院では解熱剤をお出しします。肝機能が悪ければ肝臓を保護する薬をのむこともあります。
乳児白色下痢症
毎年寒くなるとはやる下痢があります。冬季におき、乳児がかかりやすく、便が白くなることから、冬季・乳児・白色便性ということばが頭につく下痢症の呼び名になります。嘔吐もみられる場合は嘔吐下痢症(はきくだし)と呼ぶこともあります。初めての冬を越す赤ちゃんが最もかかりやすく、2回目の冬を越す幼児までが主にかかります。それ以上の小児がかかっても普通の下痢で便が白くなることはまずありません。ロタウイルスが原因です。いくつかのタイプがあるために一冬に2回かかることもあります。 まず下痢と嘔吐で始まりますが、必ずしも同時におきるわけではなく、嘔吐があるとは限りません。熱の出ることもあり、他にせきや鼻水のような症状が出ることもあります。特徴的なのは便がだんだん白っぽくなってしまうことです。最初の便は普通の消化不良症の便と区別がつきませんが、2~3日すると黄色くなり、しだいにその色も薄くなって、典型的な例ならばまっ白な下痢便となります。下痢は治りにくく、治療を受けてもたいてい1週間はかかります。 病院でお出しする薬は症状に合わせて、整腸剤・下痢止め・吐き気止めなどです。下痢を急に止めると腸管にガスがたまり腹痛をきたしますので、下痢止めは弱いものから始めます。要注意なのは脱水症で、嘔吐が続くと急激に具合が悪くなりますので、すぐに止める必要があります。吐き気止めの坐薬、皮下注射やさらには点滴が必要になる場合もあります。しかし機嫌が良く食欲もある程度良ければ、下痢にはあまり神経質にならず、水分をいつもより多めに与えて脱水症を防いで下さい。解熱剤は使ってもかまいません。 食事は消化の良いものにして下さい。食欲のない時は無理じいせず、一日ぐらい絶食にした方がかえって治りが早いこともあります。牛乳はやめて粉ミルクにした方が良いでしょう。のみが悪い時には粉ミルク缶に書いてある濃度の4分の3にして下さい。下痢が続いても悪化してなければ、便をよく観察しながら食事内容を変えて下さい。慎重になりすぎていつまでも流動食にしていると便が固くなってきません。 なお下痢の状態に合わせて処方しますので、便は受診のたびにおむつのままでお持ち下さい。
マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマという特殊な病原体による感染症です。いつもよりかぜが治りにくい時にはこの病気の可能性があります。レントゲン写真で胸に影がうつりますので肺炎の一種ですが、普通の肺炎とは違うという意味で異型肺炎とも言います。普通の肺炎に比べて症状の進みぐあいが緩やかです。 5~9歳の幼児に好発しますが、2歳以下の乳幼児でもおこります。2011年には大流行し、天皇陛下も感染したことで注目されました。 熱と咳で始まり、レントゲン撮影や血液検査をしない限りかぜとの区別はつきません。最初は熱だけで咳のみられないこともありますし、また熱がなくがんこな咳だけのこともあります。 普通のかぜとは違うので、一般的な抗生剤やかぜ薬を使っても一向に症状が良くなりません。病院では咳止めと特殊な抗生物質(クラリス・ジスロマック・ミノマイシンなど)をお出しします。 感染力は強くありませんが、家族内で同様の咳をしていたら、この感染症の可能性が高くなります。
百日咳
百日咳菌によっておこり、呼吸が止まりそうなほどひどい咳き込みをおこします。三種混合(DPT)の予防接種を受けてない子がかかりますが、最近では大人もかかっている頻度が高いことが問題になっています。潜伏期間は7~10日です。母親からの免疫が期待できないため、乳児期早期からかかります。そのためにこの時期からワクチン接種を始めます。 最初は鼻水などもあり普通のかぜと変わりありませんが、しだいに咳が多くなり、顔をまっ赤にして激しく咳き込むようになります。1~2週目頃が最も咳がひどい時で、特に夜間に強く、咳による嘔吐や口唇チアノーゼもみられるようになります。3~4週目頃になると少しずつ軽くなってきます。一般に熱は出ませんが出れば要注意です。特に生後6ヶ月以下では重症化して入院が必要になることがあります。 病院では有効な抗生剤と咳止めをお出しします。 咳き込んで吐く場合は、消化の良い食事にして、1回量は少なく、回数を多くします。 予防接種をしていれば、かかることはほとんどなくなりますので、生後3ヶ月を過ぎたら必ず受けましょう。
伝染性膿痂疹(とびひ)
正式名称は伝染性膿痂疹と言い、次々にうつっていく(伝染性)うみ(膿)やかさぶた(痂皮)のできる発疹のことであり、一般に「とびひ」と呼ばれています。主に黄色ぶどう球菌、または連鎖球菌による皮膚感染症で夏に多くみられます。 全身のどこにでもできますが、顔面とくに鼻の周辺、体幹、四肢の順に多くみられます。生後まもなく鼻腔には細菌がつきはじめるので、鼻をほじるとそれがとびひの原因になる場合が多いのです。えんどう豆大の水疱が次々にでき、水疱の膜が薄いのですぐに破けて中にいる細菌が他の場所にうつります。びらん(ただれ)の状態からかさぶたができて治ります。夏の直射日光で弱った皮膚は感染に対する抵抗力が落ちており、特に夏の終わりから秋の始めにかけて多くみられます。またアトピー性皮膚炎・あせも・虫刺されなどがあると細菌がつきやすい状態になっています。 病院では抗生物質の飲み薬をお出しします。かゆみ止めも加える場合もあります。限局している時には軟膏だけのこともあります。 よほど広範囲でない限り入浴してよく洗います。細菌は46度くらいまで生きており風呂の温度では死にませんので、他の兄弟より後に入浴させる配慮が必要です。湯上りにはとびひの箇所はタオルでこすらずにティッシュペーパーでたたくようにふいて下さい。とびひは乾かした方が早く治ります。しかしかゆくて掻いていますと広げてしまいますので、場合によっては包帯をすることもあります。この時も入浴はさせて、その後の手当てを十分にして下さい。水疱やただれのある時には幼稚園や学校でのプールに入れないこともあります。
インフルエンザ
インフルエンザウイルスが鼻や口から侵入して上気道粘膜に感染して発症します。潜伏期は1~3日と非常に短く、あっという間に広がります。感染力が強く、冬になると毎年流行を繰り返し、老人ホームなどに入っているお年寄りがインフルエンザが悪化して肺炎で亡くなることなどでも問題になっています。38度以上の発熱・だるさ・関節痛、咳・鼻水の呼吸器症状、腹痛・下痢の腹部症状で発症します。数日で下熱しますが、1週間以上も咳や全身違和感が続きます。乳幼児では中耳炎・熱性けいれんや肺炎までおこすことがあります。 高熱ならば安静にして休養をとりましょう。他へ広げないために幼稚園や学校はお休みが必要です。食欲がなくても水分は十分にとりましょう。 病院では検査をしてインフルエンザ陽性ならば薬をお出しします。鼻腔粘膜のぬぐい液をとって検査します。発症後6時間以上たたないと、かかっていても検査で陽性に出ない可能性があります。感染といっても細菌によるものではないので抗生物質は効かず、以前は咳止め・解熱剤などの対症療法しかできませんでしたが、抗ウイルス剤が開発されてからは早期投与で症状が軽くすみ、短期間で治るようになりました。しかし、この薬の副作用が問題になっています。この薬は4種類しかないのですが、最も使いやすいタミフルという薬をのんだ10歳代の子供達が異常行動をおこして窓から飛び降りて死んでしまう事故がおきました。状況によってタミフル、またはリレンザ・イナビルという吸入薬(のみ薬ではありません)をお出しします。病状によっては抗ウィルス薬の注射を使うこともあります。 インフルエンザにかかってあわてないためには予防接種を受けておくことをおすすめします。はしか流行時にはしかワクチンが足りなくなってしまったように、インフルエンザ予防接種も同じ状況にならないとも限りませんので、クリニックではワクチンを早めに十分準備しておくことにしています。予防接種でも発熱や頭痛などの副作用もありますので、注射した後も十分な注意は必要です。注射は2回受ける方が確実ですが、大人は1回でも十分に免疫はつくようです。しかし12歳以下の子供は2回受けた方が良いでしょう。 予防接種以外に、うがい・手洗い・マスク、十分な休養と栄養補給もこの病気の予防に重要です。
麻疹(はしか)
07年からこの感染症が20歳前後の大人を中心に大流行して新聞をにぎわせていますが、本来は春にかかる病気で、この10年間は発生件数は非常に少ないものでした。 麻疹ウイルスが原因でかかります。一度かかると体内に抗体がつくられるので(「免疫がつく」と言います)、普通は二度とかかりません。潜伏期(うつってから発病するまでの期間)は約10日間で、この間は全く症状が出ません。はじめは熱・咳・くしゃみ・鼻水・目やにが出て、のどが赤くなる程度で普通のかぜとの区別がつきません。一時的に熱が下がる頃、頬粘膜に白い斑点(コプリック斑)が出て、発疹が出る前に診断がつく場合もあります。この後に再び熱が上がり、それと同時に発疹が現れます。まず頚部・顔面に出始め、その日のうちに胸に広がります。出始めの発疹はごく小さく、あせもに似ていますが、広がるにつれて大きな赤褐色になり、数日で手足の先までほぼ全身に広がります。その間高熱が続き、食欲が非常に落ちます。熱が下がると共に発疹は色あせて色素沈着を残し、発病から2週間くらいで消えます。発疹が出る前のかぜ症状の時が最もうつしやすく、発疹が出てから数日まではうつす可能性があります。 食欲が非常に落ちますので食餌がとれなくても水分は十分とるようにして下さい。高熱が続きますがからだの正常な反応であり仕方のないことで、解熱剤を使うことはかまいません。非常に体力を消耗しますから、いろいろな病気への抵抗力が落ちます。合併症は多く、薬をのんでいても完全に防ぐことはできません。気管支炎や中耳炎をおこすこともありますし、肺炎や脳炎になることもあります。発疹が出て4日以上たっても熱が下がらなかったり、眠れないほど咳がひどい、耳だれが出る、耳をしきりに気にする、うとうとして意識がはっきりしないなどの症状がみられたら要注意です。麻疹脳炎は、麻疹自体が治ったと思われても数週間後におきることもあります。突然の高熱・意識混濁・けいれんで発病し、後遺症を残すこともあります。 病院では二次感染予防に抗生剤を処方します。解熱剤以外には咳止めなどもお出しします。 経過が順調でも、熱が下がって1週間くらいはできるだけ安静に生活します。また回復直後の1ヶ月間はかぜの感染を防ぐために、人ごみへの外出をさけ、旅行なども控えます。感染力が強いので、うつす期間は他の子供に接触させないことも大切です。予防としては生ワクチンの予防接種が有効です。日本では以前は一度の注射で良いとされていましたが、今回の大流行の原因が免疫力の低下が原因ということが判明したため、二度の注射が必要ということになりました。生後6ヶ月ごろまでは母体からの免疫が残っていますが、その後にしだいに弱くなり、だいたいは10ヶ月から1歳にかけて免疫が切れます。1歳前にも麻疹に自然感染することがありますが、この時には熱があまり高くならないとか、発疹の出方が少ないなど、比較的軽くすむことがあります。これは先天免疫が残っていたために、はしかの症状が弱められたからです。しかし早く免疫が切れていると、1歳前でも症状が強く出ることがありますので、1歳を過ぎたら早めに予防接種の1回目を受けるようにして下さい。 予防接種の2回目は小学校入学前の1年間に受けますが、2回目の定期接種が始まったのは07年からです。2回目の注射を受けていない小学校2年生以上のお子さんは、中学1年生の時あるいは高校3年生の時に2回目の接種を受けられるようになりました(08年から5年間だけ)。この病気は天然痘と同じように撲滅することが可能なものの一つです。今回の大流行で日本は麻疹輸出国と世界から危険視されてしまいました。うっかり注射を受けそこなって、自然感染から合併症をおこしてしまったら本当に残念なことです。市町村からの通知を確認して忘れずに予防接種を受けておいて下さい。 感染が疑われる時にはガンマグロブリンの注射をすると感染して1週間以内ならば軽い症状ですませられる場合があります。まだかかっていないご兄弟がいて、予防接種をすませていなければ、是非ガンマグロブリンをおすすめします。ただし予防接種の代わりにはなりませんので、もし感染しなかった場合には1ヶ月以上たってからの予防接種を受けるべきです。
風疹
三日ばしかと言われますが、はしかとは全く関係がありません。昔は4~7歳が多くかかっており、近年は感染者は少なくなっていましたが、2012年は急に感染者が増えて、20~30歳代男性が半数近くを占めていました。この年代の男性は風疹ワクチンを受けていないことによるものと考えられています。 風疹ウイルスの飛沫感染によっておきます。潜伏期は14~21日です。感染力はあまり強くありません。 たいていは発疹が出て感染に気づきます。熱が出るのは半数以下で、せいぜい37~38度とあまり高くなりません。年長児ほど発熱する場合が多くなります。発疹は顔から始まり、すぐ全身に広がります。鼻水や咳などの症状が軽くあり、後頭部のリンパ節が腫れるのが特徴です。また他のリンパ節も腫れて痛がるかもしれません。熱は2~3日すれば下がり、発疹も数日で消え、登園(校)できます。 病院では解熱剤や痛み止めをお出しします。 妊娠初期にかかると胎児に奇形が発生する確率が高くなります。これを先天性風疹症候群と呼び、心臓病・白内障・難聴などの異常がでます。風疹にかかったか不明で、妊娠の予定があれば抗体検査を行い、抗体価が低い場合には予防接種をしておくべきです。
尿路感染症
熱しか出ないで咳・鼻水などのかぜの症状がない時には尿路感染症の疑いがあります。大人の尿路感染症では膀胱炎ならば頻尿・排尿時痛・血尿、腎盂炎ならば発熱・腰痛などの症状がみられるので、尿路系の病気の診断がつけやすいのですが、小児ではそのような症状を示すことはむしろ例外であり、尿を調べて初めてわかることの方が多いのです。小児では膀胱や腎盂に病気が限局していることは少なく、腎盂・尿管・膀胱・尿道の全てに広がっており、これらの部位をまとめて尿路と呼ぶので「尿路感染症」の病名を使います。腹痛の原因が尿路感染症のこともしばしばあります。この場合にも尿を調べないとわかりません。 2歳以下のおむつをしている子に多くみられますが、それ以上の小児にもおきます。女児は外陰部が汚れやすく尿道が短いので、男児より感染しやすくなります。大部分は大腸菌の感染で、菌が尿道から侵入して発病します。 たいていは発熱で始まり、熱が上がったり下がったりでなかなか正常化しません。機嫌が悪くだるそうで、食欲低下・嘔吐・下痢などを伴うこともあります。検尿をしないとかぜと診断される場合がほとんどです。 病院では細菌に対して有効と考えられる抗生物質をお出しします。きちんとのませて下さい。水分を多めにとると尿路内の細菌を洗い流すことができます。排便後にお尻を後ろから前にふくと、女の子の場合、便が尿道口まできてしまい感染の原因となります。お尻のふき方を教えてあげて下さい。尿が膀胱にたまっている時間が長いと細菌が増えます。尿意を感じたらすぐに排尿する習慣をつけさせて下さい。 熱などの症状がなくなれば診察なしで尿をみるだけで感染の治りぐあいを判断できます。次の要領で尿をとり、窓口にお出し下さい。 尿のとり方 できれば朝の起きだちにとります。排尿のコントロールができるお子さんなら尿の出始めは捨て、中間のものをとるのが検査の上は理想的です。お渡しした容器の半分まで入れて下さい。来院されるまでに時間がかかる場合には冷蔵庫に保管しておいて下さい。排尿を教えられないお子さんには採尿バッグ(ビニール製の袋)をお渡しします。お持ち頂いた尿は顕微鏡検査に出しますので、結果は1日後になります。お電話頂ければ結果をお伝えします。 上記の治療をしてもすっきり治らなかったり、再発を繰り返す場合には尿路系の検査が必要です。主にレントゲンの造影検査ですが、大きな病院でなければできませんので、専門医をご紹介します。検査で尿路系の奇形が見つかることもあります。
亀頭包皮炎
男児はほぼ全員が包茎であるために包皮と亀頭の間に細菌がついたごみがたまって炎症をおこします。 おちんちんの先が赤く脹れて、膿が出たり、おしっこの時に痛がります。おむつやパンツに血液や黄色い膿がつきます。 病院では抗生剤ののみ薬や軟膏をお出しします。ご家族が包皮をむいて亀頭を洗えるように指導します。包茎が原因で何度も炎症を繰り返す時には、包茎を手術することもあります。
川崎病(皮膚粘膜リンパ節症候群)
4歳以下の乳幼児に好発する原因不明の血管炎をおこす病気です。日本の川崎富作博士が発見したため、川崎病と名前がつきました。
最初の段階では特徴のある症状(以下の6症状)が出ませんので普通のかぜと区別がつきません。3~4日以上熱が下がらない場合には考えなければいけない病気の一つです。
1) 5日以上続く発熱
2) 手足の背部の脹れ、手のひら・足の裏の赤み
3) からだに不定形の発疹
4) 目(結膜)の充血
5) 唇の赤み、舌の赤いただれ(いちご舌)
6) 頚部リンパ節腫大
以上の内、1)を必須として5つあてはまればこの病気と診断します。この病気のこわいところは、心臓の冠動脈に瘤ができて突然死をおこしたりすることがあることです。病気が治った後にも定期的な心臓超音波検査が必要になります。
この病気とわかれば入院治療が必要なので、大きな病院を紹介します。ガンマグロブリンなどの薬の点滴を行います。
ぎょう虫症
ぎょう虫は世界的に多くの人が感染している寄生虫で、文明国や発展途上国の別なく広がっています。わが国でもしだいに減少しているかにみえますが、いまだに人口の5%台が卵を持っており、集団生活の中でうつります。ぎょう虫の成虫は8~10mmの木綿糸ほどの細く白い虫です。 5歳頃に多くみられ、また30~40歳台に多くなります。前者の5歳は子供どうしの接触が増える幼稚園・保育園年長組と小学校低学年、後者はその両親の年齢層であり、子供が家族内感染をもたらすことを意味します。 眠って肛門括約筋がゆるむと、ぎょう虫の雌は肛門からはい出して卵を産みます。この時の刺激で肛門周囲にかゆみをおぼえ、無意識にかいてしまうので、指先や爪の間に虫卵がくっつきます。そして手から口へと虫卵は私達の体内に入り、腸で成虫になります。下着についたり布団や床に落ちて同居家族の口からとり入れられ、家族全員に感染していきます。 小学校では毎年検査を行って感染者を見つけます。検査はお子さんの起きがけに、粘着性のセロファンを肛門に押し付けて卵を付着させたものを、検査センターに出します。セロファンはクリニックにおいてあります。 卵が見つかれば感染していることは間違いありませんので、早急に治療します。コンバントリンという駆除薬を使い、家族全員で同時にのみます。
[その他の病気]
喘息
成長痛
低身長・低体重
発達障害
急性腎炎・慢性腎炎
皮膚科
アレルギー疾患全般 / 湿疹治療 / にきび治療
[皮膚科的疾患]
アトピー性皮膚炎
軽くなったり重くなったりを繰り返す全身性の痒みを伴う慢性の湿疹です。アレルギーによる遺伝的な体質が深く関与していますが、環境因子も影響しています。子供に多く、成人になるに従って軽快する傾向があります。ステロイド軟膏による皮膚の炎症の改善と、抗アレルギー剤の飲み薬による痒みのコントロールが治療の中心になります。
じんましん
整形外科
腰痛などの関節痛(牽引器も備えています) / リウマチ / 一般外傷
[整形外科的疾患]
骨そしょう症
骨のカルシウム不足から骨密度が減少してスカスカになり骨折しやすくなる病気です。中高年者におこりやすく、女性では閉経と共に急速に骨量が低下し、男性に比べて重症化して骨折しやすくなります。腰や背中が痛いなどの症状があり、背中が丸くなって背丈が縮んだりします。骨密度の測定を行って重症度を判断します。治療薬には骨の吸収を抑える薬、骨の形成を助ける薬、吸収と形成を調整する薬などがあり、重症度に合わせて処方します。
関節リューマチ
からだの多くの関節に慢性炎症がおこり関節が腫れて痛む病気です。進行すると軟骨・骨の破壊が進み、手足の関節の変形と機能障害がおこります。30歳~60歳代の方でみられ、女性が男性の2倍以上おきやすくなっています。自覚症状としては手指の関節の腫れと痛みがあり、朝方より手指の腫れぼったさとこわばりを感じます。進行して全身の関節に波及すると、関節が変形して日常生活に支障をきたします。全身症状として、疲労・脱力感・体重減少などがみられます。診断は症状の把握と、採血で行います。まずは非ステロイド系抗炎症薬と痛み止めを出しますが、副腎皮質ホルモン(ステロイド)剤または抗リウマチ薬も使います。最近では生物学的製剤などの新しい治療も出てきています。
変形性関節症
メンタルケア科
うつ病 / 精神疾患 / ストレスに関する悩み
うつ病
気分が落ち込む症状はうつ状態にみられます。うつ状態を通り越してうつ病になってしまっている場合もあります。何事にもやる気が出ない、食欲も落ちているなど様々な症状が出ます。不眠からこのような症状に進むこともあります。仕事や人間関係のストレスが原因のことが多く、そのストレスを取り除く、あるいは少しでも減らすようにしなければなりませんが、同時に投薬も始めます。治療を始めても病状の一進一退を繰り返すため、長期的な経過観察が必要です。あせらないで気長に治療していきましょう。
パニック障害
人混みに入りたくない、電車に乗れないなどの症状が出ます。若い方が多いですが、若い頃に発症して中年以降も症状が続く方もいます。この症状では仕事に行きたくても動けなくなってしまうような方もいます。何らかの要因が根底にあることが多く、その要因の追及が大切です。また症状発症の予防策と投薬が治療の基本になってきます。うつ状態との関連も考えられており、うつ状態と同様に長期的な経過観察が必要になります。
不眠症
寝つきが悪い、途中で目がさめてしまう、寝つきも悪く早くに目がさめてしまうなど様々です。寝酒に頼ってしまう方もいますが、良好な睡眠状態を保つためには、飲酒は本来は逆効果になってしまうことがあります。散歩などの適度な運動をして、お風呂にゆっくり入って、ストレッチやマッサージをするだけでも眠れるようになるものですが、そこまで時間をとれない方が多い現状です。クリニックでは必要と判断されれば睡眠剤をお出しします。薬も様々な種類があり、副作用も少ない新たなものも開発されてきていますので、効果をみながら薬を調整していきます。
禁煙外来について
禁煙を何回か試したが結局タバコを吸ってしまう方、将来の呼吸器病が心配な方におすすめします。
治療薬としては1日2回の内服薬と、1日1回のパッチの2種類がありますが、禁煙率の高い内服薬をおすすめします。
初診外来で問診含めて喫煙状況を確認します。最初は2週間分の薬の処方です。
2週間後の再診で禁煙できていれば次は1か月分の薬です。
3回目の処方で禁煙できていれば、今回の治療はまず成功です。
途中でイライラが出たりして吸いたい気持ちが強い時は、ガムやアメなどで口の寂しさをまぎらわしましょう。
1本だけなら吸っても良いだろうという誘惑を「1本おばけ」と言いますが、1本どころか、結局どんどん吸い始めて元の本数に戻ってしまいますので注意して下さい。
予防接種をご希望の方へ
当クリニックでは下記の予防接種を行っております。 ご希望の方は、お電話でご希望の接種日・時間をご予約の上ご来院ください。各種予防接種は下記の曜日と時間帯に行っております。
0~3歳
月曜日 【11:45、14:45】
火水金曜日【11:45】
木曜日 【14:45】
土曜日 【13:45】
4歳以上
月~金曜日【9:00~11:30、15:00~18:00】
土曜日 【14:00~16:00】
予防接種に関するお問い合わせ先 048-955-8621
インフルエンザワクチン予防接種予診票のダウンロードはこちらから予防接種料金
MRワクチン | 8,200円 | B型肝炎 (0.5ml) | 5,000円 |
おたふく | 5,300円 | B型肝炎 (0.25ml) | 4,000円 |
水痘 | 7,300円 | A型肝炎 | 5,000円 |
インフルエンザ | 3,500円 | ヒブワクチン | 6,800円 |
インフルエンザ(2回目) | 3,000円 | プレベナー(大人用も) | 10,000円 |
麻疹 | 5,000円 | 風疹 | 5,000円 |
DT(2種) | 3,300円 | DPT-IPV | 9,000円 |
ロタウイルス(ロタリックス) | 13,000円 | ロタウイルス(ロタテック) | 8,300円 |
BCG | 5,300円 | 大人用肺炎球菌ワクチン | 7,500円 |
破傷風 | 2,000円 | 不活化ポリオ | 8,000円 |
予防接種スケジュール
健康診断をご希望の方へ
当クリニックでは下記健康診断を行っております。ご希望の方は、お電話でご希望の日時をご連絡下さい。
健康診断に関するお問い合わせ先048-955-8621
健康診断料金
コース | 料金 | 内容 |
---|---|---|
Aコース | 4,000円 | 身長・体重・血圧・視力・聴力・尿検査・胸部レントゲン |
Bコース | 7,500円 | 身長・体重・視力・聴力・尿検査・胸部レントゲン、心電図、採血 ※採血は以下の項目を行います 貧血検査:赤血球数・白血球数・血色素量・ヘマトクリット値 肝機能検査:GOT・GPT・rGTP 脂質検査:LDL-Chol、HDL-Chol、中性脂肪 糖検査:HbA1c(または血糖) |
便培養検査 | 3,000円 |
【ご注意事項】
・当日は必ず指定されたお時間までにお越しください。
・貴重品はお持ちにならないようお願いいたします。(盗難事故については、責任を負いかねますのでご了承ください。)
クリニックのご案内
あおばファミリークリニック
〒341-0044
埼玉県三郷市戸ヶ崎2-286-1
048-955-8621
診療科目
内科・小児科・皮膚科・整形外科・メンタルケア外来
診療時間
月曜日~金曜日
[午前] 09:00~13:00
[午後] 15:00~19:00
(最終受付18:45)
土曜日
[午前] 09:00~13:00
[午後] 14:00~17:00
(最終受付16:45)
休診日:日曜・祝祭日